1.概要
| ゲーム名 | Cairn | 通常価格 | ¥3,400 |
| ジャンル | サバイバルクライミング | セール価格 | \ 2,720 |
| 発売日 | 2026年1月30日 | Steam評価 | 非常に好評(2026/2/9時点) |
| 開発元 | The Game Bakers | プレイ時間 | 18時間 |
| 対応機種 | PC、PS5 | プレイ進捗 | クリア済み |
「カミ」と呼ばれる未踏峰の危険な山の登頂を目指すゲーム。最大の特徴はクライミングアクションで、手足1本ずつプレイヤーが細かに操作し、岩肌の亀裂や突起を掴みながら断崖絶壁を登っていく。どのルートで登るかはプレイヤーの自由。体力の他に水分、空腹、体温などの要素があり、道中で入手したアイテムを使ってそれらを維持しながら登り進めていく必要がある。
「カミ」にはかつて先住民が暮らしていた痕跡があり、頂上に近づくにつれて神秘的で謎に満ちた歴史が徐々に明らかになっていく。至る所に遺物が残されており、ただひたすらに頂上を目指すのではなく、寄り道をしながら探索することも重要。
■YouTubeのレビュー動画
2.項目別の評価(5点満点で評価)
| ゲーム性/バランス | |
| 操作感/快適さ | |
| ボリューム/コスパ | |
| シナリオ/世界観 | |
| グラフィック/デザイン | |
| サウンド/BGM |
■ ゲーム性/バランス
評価: クライミングを上手くゲームに落とし込んでいる。
本格的なクライミングアクションが特徴。一歩のミスが死につながる緊張感がありながら、見た目ほど難易度は高くなく遊びやすいバランスに調整されている。アイテムを有効活用すればグッと楽になり、アシスト機能も豊富なので初心者でも安心。よりスリリングに楽しみたい上級者向けにハードコアモードも用意されている。要所に貴重なアイテムや隠し要素が配置されており、探索の楽しさもある。
幅広い層が楽しめるような工夫があるが、クライミングというジャンル自体が人を選ぶため、合わない人にはとことん合わない。
■ 操作感/快適さ
評価: 直感的な操作でクライミングを楽しめる。
クライミングは手足一本ずつ個別に操作する独特なシステムだが、基本的には自動選択され、任意で手動選択も可能なため操作性は悪くない。登ってきたルートもすべて記録され、いつでも確認することができて。周囲を見渡す機能もあり、反則的に思えるほど広範囲を自在に見ることができる。
一方で平地での移動に関しては、移動速度が遅い上にダッシュするとHPを消耗する仕様。回復アイテムにはあまり困らないので、頻繁にダッシュしてもあまり問題はないが、サバイバルの性質上、節約したい心情が働く。
また、アイテム管理のシステムがかなり特徴的で、拾える量に比べて持ち運べる量が少ないため、アイテムの取捨選択に悩みがち。小さいアイテムはバッグに埋もれて選択がしづらい。さらにアイテムやバフの効果説明が少なく、スタミナなど画面に数値表示されない要素も多いため、よくわからないままクリアすることになった。
平地での移動速度の遅さやアイテム管理の煩雑さは、サバイバル要素による没入感を意図したデザインと思われるが、実際のプレイではやや不便に感じられる。
■ ボリューム/コスパ
評価: 価格の割に十分すぎる体験。
挑戦する山はチュートリアルを除けば「カミ」一つだけだが、最高峰という設定のため手応えは抜群。むしろ、一つの山に集中する構成がこのゲームのデザインとして理にかなっている。登り切った時の達成感と満足感は格別。
登山中には寄り道ルートが多数配置されており、全てを回収しようとすればかなりの時間を要する。コンテンツはストーリーモードのみだが、一本道のストーリー体験としては納得の内容。物足りない人は最高難易度に挑戦したり、独自でタイムアタックに挑戦したり、工夫すればより遊べる。約3,000円程の価格でこのクオリティは破格。
■ シナリオ/世界観
評価: 神秘的な大自然と打算的な人間の対比。
黙々と山を登るだけではなく、ストーリーもしっかり用意されている。主人公のアーヴァは名の売れた登山家で未踏峰の「カミ」の登頂に挑む。ストーリーの進行につれて、そんな彼女も、様々な悩みを抱えながら登山に挑んでいることが徐々に分かってくる。
また、探索の過程でかつて「カミ」に住んでいた先住民の歴史や信仰が、遺跡や壁画を通じて少しずつ明らかになっていく。物語は多くを語らず、プレイヤー自身の解釈に委ねる部分も多いが、それがかえって想像力をかき立てる。
全体を通して、挑戦することの意味や自己との対峙というテーマが一貫しており、強いメッセージ性を持った作品。
■ グラフィック/デザイン
評価: 美しさと実用性が考えられたグラフィック。
グラフィックは単なるリアル調ではなく、アウトラインが特徴的なトゥーン調のグラフィックだが、自然の雄大さと厳しさが見事に表現されており、特に星空や朝日の描写が美しい。様々な演出によって、危険な山での極限状態がリアルに伝わってくる。グラフィックの美しさが際立っており、没入感が半端ない。
また、アウトラインが強調されていることで、岩肌の凹凸が分かりやすくなっており、どこを掴めば良いのか視覚的に分かりやすい。
■ サウンド/BGM
評価: 臨場感を高める細かい効果音と雰囲気に合ったBGM。
岩肌を掴む音や衣擦れの音、キャラクターの息遣いなど、動作ひとつひとつの音が細かく、実際に山を登っているかのような臨場感を際立たせている。BGMは基本控えめだが、それが逆に山の静けさや孤独感をより際立たせており、シーンによっては壮大なBGMやトリップ感のあるBGMが流れて、世界観がうまく表現されていると感じた。
3.総合評価(SS~Cの5段階で評価)
総合評価:S(傑作)
唯一無二と言える本格派クライミングアクション
『Cairn』は、本格的なクライミングアクションを扱った作品で、このジャンルに特化したゲームは他にあまり見られない。難易度は適度に設定されており、クライミングという複雑な操作を要求されるジャンルではあるものの、ゲーム全体としてはバランスが取れていて遊びやすい。主人公が抱える個人的な葛藤や、山「カミ」にまつわる歴史的背景が物語の中で描かれており、ストーリー面でもプレイヤーの興味を引く要素が用意されている。
価格は約3,000円という比較的手の届きやすい範囲に設定されており、その価格に対してゲーム内容は適切な量が提供されている。ビジュアル面では美しい自然の風景が表現されており、操作もクライミングの動きを反映したものになっているため、プレイ中の臨場感は高い。また、緊張する場面と落ち着いた場面のバランスもよく考えられている。山の頂上に到達した際には、しっかりとした達成感を得ることができる内容となっている。

















